自分が勤務している会社の持株会に入り株を所有していても、現金が必要になって売却したいと考えることもあるでしょう。
しかし、持ち株会の株はいつでも自分が好きなタイミングで売却することはできるのでしょうか?損をしないための売却方法とは?
持株会の株を売却するタイミングとその手順について詳しく説明します。
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持株会の株を売却するタイミングによって株価はどうなる?
上場会社などに勤務している人の中には、持株会に入っているという人も少なくないでしょう。持株会を通じて、給与から天引で自社の株を購入している人もいるかも知れません。財形貯蓄とはちょっと違いますが、サラリーマンの財産づくりという軽い気持ちで入会し、自分が勤務している会社の持ち株を所有する人もいるでしょう。
上場企業だけでなく、未公開企業の中にも従業員持株会が組織されている企業もあります。
実際、従業員持株制度とは、どのうようなものなのでしょうか。企業が福利厚生制度として位置づけ、積極的に加入するよう勧めているところもあります。従業員が毎月一定の金額を拠出して、共同で自社の株を買い付けて行く仕組みが従業員持株会というものです。
子供の大学の進学に現金が必要であるとか、マイホームの購入するためなど、様々な理由で、持株会の一部を売却しようかと考えている人もいるかも知れません。
しかし、売却するタイミングによって株価に変動があるのかどうか気になるところでしょう。
先ず、売却するためには、会社が指定する証券会社に口座を開設しておく必要があります。
次に、引き出しの手続きを会社に申請します。会社の従業員用のホームページなどがあればネットで申し込みできる場合も在るでしょう。会社によっては理由を確認され、上司の承認が必要なケースもあるので事前確認が必要です。
大抵は、会社の持株会が従業員の売却の注文を受け纏め、その日の売却株数の合計を証券会社に連絡して、売却の注文を証券取引所に提出します。取引される株価は、その日の終値で執り行われると思われます。
また、会社によっては、申請してから、証券会社に入庫されるまでにかなりの時間がかかる場合があります。
会社によって、それぞれ持株会規約は異なります。持株会を始める際、もしくは売約した際には再度しっかりと記載内容を確認するべきでしょう。
持株会の株の売却のタイミングは自分の思ったとおりにならない?
持株会で自社の株を売るタイミングは、いつでもOKと言う訳ではありません。インサイダー取引の関係上、思ったタイミングで株を売らせてもらえないのが現状でしょう。
売却の手続きは、会社のこのタイミングで売りたいという申請を出し、許可が降りた段階で可能になります。
インサイダー取引とは、上場会社または親会社や子会社の内部情報に接する立場の役員などが、その立場にを利用して知り得た重大な未公表の会社情報を利用して、そ情報が公開される前に、自社の株券等を売買する行為のことです。一般投資家に対して、そのような取引をすることは不公平であり、このような取引が放置されれば、証券市場の公正性と健全性が損なわれ、証券市場に対する投資家の信頼を失うこととなります。
インサイダー取引規制が定められている理由は、重要な事実を容易に知り得る立場にある内部関係者が、重要事実を知ったうえで、その公表前に取引を行うことは不公平であり、このような取引が放置されれば、一般投資家が予想だにしない損害を被る可能性もあります。また、証券市場の健全性や公正生が傷つき、証券市場に対する投資家の信頼を失うことになるからです。
ですから、自分の知っている情報が未公開情報に当たるかどうか分からない場合は、持株会や、担当部署に確認してから売却するのが賢明です。毎月、給与から少しずつ自社株式を買うような従業員持ち株会での購入は、インサイダー取引には当たりませんが、売却に当たってはインサイダー取引規定が適用されます。
例えば、まだ一般に公開されていな情報を偶然に知ってしまったとします。その情報で売却したとしても、インサイダー取引規定の対処となることもあり得るのです。
しかし、お金が必要な時というのは個人の事情にもよりますので、いつでも株価が高いと思った時に売れる準備をしておく事は必要でしょう
持株会の株の売却で損をしないためのタイミングとは?
持株会の株、勿論、途中で売却する事はできます。通常であれば、売却時の株価から売却益がでますが、持株会も損をしないタイミングで売却する必要があります。但し、売却して必ずしも益が出るとは限りません。
できれば、市場の変動リスクを受けないタイミングで、売却することがベストでしょう。万が一勤め先が倒産してしまえば、会社の価値がゼロになり、株式の価格も暴落します。勿論、あなたは職も失います。
持株会で株式を購入する際は、少量で買い付けできますが、売約する時は、単元株単位でなければ手続きません。
また、持株会の売却は、持株会が経由して売却してくれるわけではなく、株が自分の口座に入庫してから、自分のタイミングで売約しなければなりません。
そのため、損をしない為の売却のタイミングを知っておく必要があります。
持株会を運営する証券会社に口座を開設し、毎月の積立額を可能な範囲で多めに設定しておくと良いでしょう。最低単元まで溜まったら、すぐに売却申請を会社に申請しましょう。自分の口座に入庫されたタイミングで、すぐに売却してください。
この方法で売約すると、投資分と奨励金の両方が市場変動に影響されずに、早いタイミングで利益を確保することができます。元本割れもさけられるでしょう。
積立額を限りなく多くすれば、売却の最低単元まで積み上がるのも、早いのです。早いという事は、市場変動のリスクヘッジに繋がります。市場変動のリスクを避けるためにも最低限まで積み立てた後は、会社にすぐに申請し、すぐに売約するのがベストなのです。
市場変動のリスクヘッジし、奨励金分の換金を急ぐことが出来きます。
持株会の株を引き出した後は、株式の移管をした方がいい?
持株会の株式は、持株会を運営する証券会社の口座へ引き出した時点で、売却が可能です。しかし、持株会の証券会社は大手で在ることが多く、取引手数料も非常に高くなります。また、インサイダー取引の関係上、すぐに売約することができない場合もあります。
そこでオススメなのが、取引手数料の安い証券会社への株式の移管です。持っている株式を、他の手数料の安い証券会社へ移す手続きをしてみましょう。
この手続でさえ1ヶ月程度かかる事は珍しくはありません。半年程度、株式を売却できないという自社株を持っているのであれば、少しでも取引手数料が安い証券会社で売却し、手数料だけでも節約することが賢明でしょう。
この株式の移管は売却とは異なるため、インサイダー取引とは全く関係はありません。手数料の安い証券会社へ移管が終了したら、早速売却の準備を進めましょう。
持株会の株を売却して現金にするまでには時間もかかる?
持株会の株の一部を解約して、売却し、現金になるまでにはどのくらい時間がかかるのでしょうか。
先ず、売約するためには、会社が指定する証券会社に口座を開設しする必要があります。既に持っている場合は開設の必要はありませんが、口座開設が完了するまでに数週間。
そして一部の解約する手続きを会社に申請します。そこから株式が証券会社に入庫さえるまでに、1週間から遅い場合は1ヶ月以上かかる場合もあります。
証券会社の口座に移行されてしまえば、通常の株式と同じように市場を見ながら売却が可能になります。売却後は数日で入金されます。
それだけを考えても、かなりの時間がかかります。今すぐに現金化できる訳では無いのは肝に銘じておくべきでしょう。
また、損をしないタイミングで、必要な時に持株会の株を売却する必要があります。まずは持株会に加入する前に、メリットとデメリットをしっかりと把握して整理しておくことが大切かもしれません。