毎日電車で通勤している人は、いろいろなトラブルに遭遇することもあるでしょう。中でも何らかの理由で緊急停止したことによって遅延するという事態に遭うと、遅刻するのではないかとドキドキするのではないでしょうか。
そこで疑問に思ってしまうのが、停止させた人の責任問題。鉄道会社から損害賠償を請求されることはあるのでしょうか。
今回は、電車を停止させた場合に賠償金は発生するのかどうか、またその金額はどのくらいなのかについて説明します。
電車が停止させた原因によっては、賠償金を請求される可能性があることを覚えておきましょう。
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電車を停止・遅延させた場合は、賠償金が発生します
電車を停止・遅延させた場合に賠償金が発生するというのは本当の話だそうです。
路線内へ勝手に入ってしまったり、電車の車体の破損させてしまったり・・・といった違法的な行動で電車の運行が妨げられた場合、鉄道会社から賠償金を請求されることがあるそうです。また、線路への飛び込みで亡くなった場合は代わりに遺族が支払うらしいという噂をよく耳にしませんか?これも実際に起こりえることなのだそうです。
電車を停止・遅延させると、その後の電車を遅延させてしまうことになります。そうなると遅延してしまった電車に乗っている乗客に対する運賃の払い戻しや、運行できなくなった電車の代わりとなる電車やバスなどの移動手段を用意するなど、鉄道会社は多くの対応を求められるようになります。そして、その対応をするためには多くのお金が必要になるのです。
賠償金の金額はそのときの状況などによって変わってくるそうなので、賠償金額が大金となってしまうかどうかは、そのトラブルが実際に起こってみないと一概には言えないそうですが、電車を停止・遅延させるようなことをするのはやめましょう。
もし電車の非常停止ボタンを故意で押した場合は、賠償金を請求される可能性があります
電車の非常停止ボタンというものが電車内には設置されていますが、もしもその非常停止ボタンを押してしまった場合、それも故意的に押してしまった場合には賠償金を請求される可能性があります。そして、非常停止ボタンを故意に押してしまった場合は賠償金を請求されるだけではありません。「威力業務妨害罪」という刑罰に処罰される可能性もあるのです。この威力業務妨害罪だとなったときには、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
電車が緊急停止すると、運転を再開するまでにたくさんの電車が止まるだけではなく、その後の電車運行にも支障を来たします。また、鉄道利用客などの多くの人々の支障となります。多くの人々に迷惑をかける行為を故意的にしてしまったとなれば、刑罰は間逃れないでしょう。
非常事態でもないのに故意的に電車の非常停止ボタンを押して鉄道会社に損害を与えてしまった場合には、その損害を賠償しなければならなくなります。絶対にやめましょう。
電車を停止させた場合の賠償金の金額の目安について
もしも電車を停止させてしまった場合、どのくらいの賠償金が請求される可能性があるのかについてお伝えします。
電車を停止させてしまったそのときの状況にもよるのですが、おおよその賠償金の金額の目安は数百万円単位となっているそうです。
その内訳としては、車両の修理代、現場の清掃代、電車遅延による払い戻しへの対応金額、他鉄道会社やバス会社などに支払う他移動手段への対応などが挙げられます。これらの対応に対する合計金額がどのくらいのものになるのかによって金額は増減します。
例えば首都圏内で、しかもラッシュ時間帯に電車を停止させた場合は何十万人という人の足を止めてしまうことになり、その後の電車の運行状況などにも支障を来たします。そのため、賠償金額は1000万円単位になることもあり得るそうです。反対に、田舎であまり人の利用がない場所ではあまり大金を請求されることがないのかもしれません。
やむ得ない緊急的な理由がない限りは、電車を停車・遅延させるようなことはやめましょう。
線路に人が侵入して電車が停止した場合に請求される賠償金
線路内に人が侵入して電車が停止してしまった場合は、どのくらいの賠償金額を請求される可能性があるのでしょうか。過去の裁判の例では、線路内に認知症の高齢者が侵入したときに、電車と接触してしまったということがあったそうです。その事故のため1時間の遅延をしてしまったわけですが、その時の賠償金額は約300万円請求されたようです。乗客の振り替え輸送費代(代わりの移動手段となる電車やバスなどの移動手段のこと)などが請求されたみたいですが、約300万円ものお金が急に請求されるわけです。
線路内に侵入してしまった認知症の高齢者には責任を負う能力はないと裁判ではみなされましたが、その認知症の高齢者をしっかりと見ていなかったという理由で家族に賠償金が請求されたそうです。
しかし、やはりこれもそのときの状況などによって賠償金額は変わってきますので、あくまでも目安として捉えてくださいね。
踏切内に人が入ったことによって電車が停止した場合の賠償金について
他にもいろいろなケースがあります。
線路内に人が入ったことによって電車が停止した場合、故意ではなくても過失があれば損害賠償義務を負わなければなりません。例えば、やむ得ない理由があったとしても、他人に損害を与えた場合は損害賠償義務を負うと法律で定められているので、理由をどう述べたとしても、電車を止めた人に過失がある場合には鉄道会社に賠償金を支払わなくてはなりません。鉄道会社からの請求があれば、それを拒否することはできないということになります。恐ろしいですね。なので、電車を停車させたり・遅延させるような行動はしないようにしましょう。